【読書記録】仕事の失敗で自分を苦しめないために。「レジリエンス」の鍛え方を読んで失敗の分析が重要だと考えた。

どうも@jirosokuです!

今日は少し前に話題になったレジリエンスについての本、「世界のエリートがIQ・学歴よりも重視! 「レジリエンス」の鍛え方」を読みました。

そもそも、レジリエンスとは何だろうか?

まだまだ一般的には聞かない用語です。その意味について、著書の中で作者はこう定義づけています。

失敗を怖れて行動回避する癖を直し、失敗をして落ち込んだ気持ちから抜け出し、そこから目標に向かって前に進むことのできる力、それがレジリエンスです。

このレジリエンスが不足しているが故に、僕たちサラリーマンを代表とする日本人は「仕事で失敗したらどうしよう」とか「仕事って緊張の連続で疲れるだけだ」とか、自分の行動や気持ちに無意識的に制約をかけてしまっていると感じています。

僕なりに刺さったポイントを以下に紹介していきます。

著者の久世さんの紹介

久世浩司(くぜこうじ) ※実業之日本社 HPより

ポジティブサイコロジースクール代表。1972年岐阜県大垣市生まれ。慶應義塾大学卒業後、世界最大の消費材企業P&Gに入社。化粧品事業のマーケティング責任者としてブランド経営と商品開発に国内と海外で携わる。国内初のポジティブ心理学の社会人向けスクールを設立、代表として就任。ポジティブ心理学をビジネスの現場で活かす人材の育成に関わる。専門はレジリエンス。応用ポジティブ心理学準修士課程修了、日本ポジティブ教育協会代表理事、認定ポジティブ心理学コーチ。著書に『世界のエリートがIQ・学歴よりも重視!「レジリエンス」の鍛え方』(実業之日本社)がある。2児の父親でもある。

この久世さん・・・ポジティブサイコロジーって、何だか底抜けの明るさを持ってる人なのかな?と思ってしまいますが、本の冒頭で以下のような経験を記載しています。

私は社会人になってから安定したキャリアを歩んできました。失敗や苦労もありましたが、それ以上にビジネスマンとしての自信を育むような仕事も多かった。上司や先輩、そして仕事に恵まれていたと感じます。

ところが三〇代半ばで初の海外転勤をしたときに、仕事で予想外の問題とトラブルが重なり、ストレスと疲労と将来の不安の三つが重なって、精神的にかなり落ち込んでしまったのです。医師の世話にはなりませんでしたが、睡眠障害や繰り返される不安、肩や腰のしつこい痛みや頭痛・腹痛など抑うつの徴候が出ていました。つらい時期でした。 その頃はまるで渦に巻き込まれて深く暗い海底にいつまでも沈んでいくような憂鬱な気分が続いていました

もともと、ポジティブで打たれ強いわけではなく、海外転勤をきっかけに、精神的にまいってしまったようです。

では、ここからどのようにして久世さんは復活したのでしょうか?

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仕事で失敗することで精神的に病んでしまう。行動回避をしてしまう。

以下のような経験ありませんか?

僕はよくあります。仕事で失敗したことで、上司に頭を下げさせてしまったことや、仕事を一からやり直すことになり、チームメンバーの時間を奪ってしまったり・・・・

私たちは大きな失敗に直面すると、パニックになり思考停止に陥りがちです。物事を冷静に考える力を失ってしまうのです。「この失敗は自分の責任だ」「人に迷惑をかけて申し訳ない」といった自責の念で頭のなかがいっぱいになり、それがきっかけとなって怖れ、不安、罪悪感、憂鬱感、羞恥心などのネガティブ感情が一気に現れます。 ネガティブな感情は私たちの行動に影響を与えます。たとえば怖れの感情は逃避行動につながる。不安を感じると、さらなる失敗を回避するために、新たな挑戦のやる気をくじかせる〜〜

 こんな失敗、働く中で多かれ少なかれ経験することなので、いちいち落ち込んでいる暇はないと頭ではわかります。

しかし、いざこんな状況を引き起こしてしまうと、反射的にネガティブな感情にとりつかれてしまいます。

このネガティブな感情のせいで、「失敗しないこと」が行動刷る上での最優先の判断基準になってしまい、だんだんと行動や気持ちが萎縮してくるのです。

失敗の原因〜その失敗は予防できるのか?自分でコントロールできるのか?〜

失敗にも、本人のミスや他人の介入など色々な原因があります。著者の久世さんは、その原因を切り分けることが重要だと主張します。

自分のコントロールが及ばない失敗もある 。

一見「予防できる失敗」のようでも、業務プロセスそのものに問題があったり、タスクそのものが難しすぎたりすることが原因で生じる失敗があります。これは業務が整備されていない職場の問題、または部下に指示を出す上司の問題であり、ひとつ目の失敗とは異なります。  これを二つ目の「避けられない失敗」と呼びます。複雑なプロセスなどの環境要因が原因となったミスやトラブルです。将来どうなるかがはっきりしないような不確実性のあるプロジェクトでもこのタイプの失敗が起きることが多いと言われています。  自分のコントロールの及ばない範囲で起きた失敗や大きな問題に巻き込まれた結果、発生した失敗もこれに含まれます。たとえば与えられた仕事が自分に決定権がなく、意思決定者であった上司の判断が間違っていた場合は、避けられない失敗に分類されます。市場環境の変化により予想外の失敗がもたらされたプロジェクトもこれに当たります。

大切なポイントは、自分が直面した失敗が「避けられない失敗」である場合は、自分の責任を過剰に感じる必要はないということです。

大事なことは、ケアレスミスなど発生を予防しきれない失敗や、自分のコントロールできない事象によっ発生した失敗については、自分を責めても仕方がないということです。

こんな失敗で自分の気持ちを消耗させるなんて時間の無駄。考えるべき失敗は、「思いついた仮説を検証したが外れていた」など、「知的な失敗の」みだと久世さんは言います。

失敗したと十把一絡げに扱うのではなく、その発生原因をキチンと考えて、次に活かすことが大事です。

さいごに

いくらスキルを高めても、スキルを発揮するための土台であるココロが弱っていてはうまくいきません。下手すると鬱病になってしまう人もいます。

簿記やPC、交渉術とか色んなスキルを簡単に学べる現代ですが、このレジリエンスを学ぶことはとても有用なことだと思いました。

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